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川が見える山の宿から2

20メートルも下の谷底に清流がせせらぎの音を立てて流れています。大きな赤い鯉が岩に近く身を潜めているのが見えます。ヒレの動きも、鯉らしく時々口をとんがらすのも。でも全体はじっとしています。時々動くだけです。

赤い体は危険です、こんなに遠くからでも見えてしまうんだもの。この旅館の鯉料理は川に放し飼いにしてある鯉を使うのだと聞いたことを思い出しながら2日間眺めていましたが、蝶を見たあと、鯉を見てみるとまだ同じ所にいて、動いてなくておかしいな…と思い始めました。 鯉のヒレも見えたし、口をとがらせているのも見えたし、でも…。よくよく見たらどうも水の中にあるのは赤い布きれのマーカーのよう。
何かを見ては鮮明に見える想像をしているのかしら、いったい「本当に」見えるのは何なのかしら? 疑問だらけの時を若葉鮮やかな森林の中で過ごしています.

山の中のこの一軒家の旅館に今日は私が唯一のゲストです。夜7時半だというのに夜更けの感じです。音がしません。静かと感じません。静けさは蛙でも飛び込む音が必要なんですね。頭も冴えません。寝ようと思ってしまっています。

2008年05月15日 21:31